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King of LEATHER と呼ばれる2つの理由

コードバンは King of LEATHER とも呼ばれます。理由のひとつはその希少性。食用などに世界中で大量に飼育される牛とは違い、馬は圧倒的に飼育数が少なく、かつコードバンはヨーロッパで飼育される退役した大型農耕馬の、臀部の一部からしか採れません。世界でコードバンを鞣(なめ)す革業者が3社しか無いことからも大変稀少であることが分かります。また、原皮はヨーロッパからの輸入のみで為替の影響も大きく、円安傾向の現在では革の価格だけで通常の牛革の30倍、牛革で最高級とも言われるカーフ(生後2ヶ月の牛革)と比べても2倍ほどと高く、入手自体が困難です。※

もうひとつは、革の組織構造。牛や、馬でもコードバン部位以外は細胞が水平の層のように並んでいますが、コードバン部位はコラーゲン繊維が垂直方向へ精密に並んでおり、表面は大変目が細かく、極めて重厚で、弾力に富んでいます。牛革は、表面に傷やシミ、ホクロやかさぶた等があるため著名な高級ブランドのバッグでさえ「革っぽく見せる」ために、ほとんどの場合、表面に凹凸をつける型押し加工を行っています。しかしコードバンは通常型押しを行いません。それは目が細かく表面が綺麗なため、型押しをする必要がないからです。

また耐久性においては牛革の3〜5倍の表面強度があります。銀層、床層が存在しないので、内折りしてもシワになりにくく、天然タンニンを充填しているため、使い込むほどしなやかな光沢と味が出てくる、という特性も兼ね揃えています。

これが「皮革の王様」と呼ばれるいわれです。

※2013年9月現在

ここでしかできない鞣しの技術

鞣す、とは、”皮”から"革"へと変化させること。そのままでは腐敗したり乾燥させても固くなってしまう動物の生皮を、樹液や種々の薬品で処理し、耐久性や耐熱性、柔軟性をもたせるのです。コードバンのなめし革業者(タンナー)は世界に3社しかないのですが、実はそのひとつが長野県南信州にあります。ここでの天然タンニンを短期充填するという工業化した鞣し方法と、自動車メーカーも認める経験豊かな職人から生み出される確かな加工技術が、inanakuコードバン素材に集約されています。カラフルな部分は発色のよいウレタン塗装仕上げ。他はセミアニリン仕上げ。キーケース内部は塗装をせず革の素材感を生かしたヌメ仕上げとなっています。

 

キーケースの機能

自然の恵みと馬へ感謝を込めて、inanakuキーケースは"馬の頭"のようなシルエットになっています。キーケースは開閉式で、開くとキーホルダーが現れます。下のホックを留め、さらに"馬の鼻"の革ひもをキュっと留めればキーケースが閉まります。外側の2つのポケットは、硬貨や紙幣が入るようになっていて、本体を開いてから収納します。本体を閉めれば革の厚みの差でコインポケット部が密着し、硬貨や紙幣を落ちにくなっています。たくさんは入りませんが、必要最低限の身軽なポケットとしてお使いください。